第4次産業革命が米国投資の理由

 ふくりねこは、長期投資資金の大部分を米国のETF(S&P500 ETF や VTI と連動する投資信託)へ投資することに決めています。

 今日はその根拠が第4次産業革命にある・・・というお話です。
 

産業革命の歴史

 まずは産業革命の歴史について考えます。

 ※産業革命の中心となった技術については諸説ありますので、その中でも特徴的な出来事についてまとめます。

第1次産業革命

蒸気機関による動力の活用

 1700年代後半にイギリスの「ジェームズ・ワット」が、当時既に発明されていた「蒸気機関」の仕組みを改良し、動力として活用できるようにしました。

 これにより蒸気機関は、石炭をエネルギーとして「織機」や「鉄道」の動力として活躍することになり、工業生産が飛躍的に増大しました。

 鉄道発展までの1800年代初頭までを第1次産業革命とするようです。第1次産業革命はイギリスが中心の産業革命でした。

 ちなみに家電の消費電力などの単位である 「ワット(W)」は「ジェームズ・ワット」の功績にちなんで付けられた名前なのだそうです。

第2次産業革命

石油と電力利用による産業の発展

 1800年代後半~1900年代初頭を第2次産業革命とすることが多いようです。石油をエネルギーとした重化学工業の発展、機械化が進んだ時期です。内燃機関(ガソリンエンジン)が生まれたのもこの時期です。

 第2次産業革命はドイツ・アメリカの工業力向上・技術革新による産業発展が強調されています。

 内燃機関(ガソリンエンジン)は、ドイツで開発され、ゴットリープ・ダイムラーとカール・ベンツによりそれぞれ改良が加えられて「自動車」が誕生しました。1885年の出来事です。

 工業の発展のため、大きな資本や資源が必要となった各国が軍事力によって植民地支配を進めていきました。それが「帝国主義」そして「世界戦争」の時代へとつながっていきます・・・。

第3次産業革命

情報のデジタル化・通信技術の発展

 第3次産業革命の定義については諸説あるようですが、1900年代後半から急速に発展した「コンピューターとインターネット」が産業の発展に大きく寄与したことは疑いようのない事実だと思います。

 インターネットの前身は米国のARPANET(アーパネット)。元々は大学・研究機関を接続するためのコンピュータ・ネットワークでした。そして1989年に米国で初めての商用ISP(インターネット・サービス・プロバイダ)が誕生しました。

 IT企業としては、Microsoft(1975年設立)、Apple(1976年設立)、Amazon(1994年設立)、Google(1998年設立)、Facebook(2004年設立)・・・など、現代のIT基盤を支える有力企業の設立はこの時期に集中しています。

 日本においては2000年代に入り、ADSLをはじめとするブロードバンド回線の普及により急速に利用者が拡大していきます。

 またハードウェアに目を向けると、普及当初のインターネット利用はパソコンが中心でしたが、2007年にApple社よりiPhoneが発売され、利用者にとってよりインターネットを使い易い環境が整いました。今や一人一台所有する「スマートフォン」の普及がITの発展に与えた影響は計り知れないと言えます。

第4次産業革命

 第4次産業革命は様々な技術革新により、これからもたらされる産業発展のことです。以下にその一部を取り上げます。

IoT(Internet of Things)

 第4次産業革命を巻き起こす技術革新の一つがIoT(Internet of Things)です。

 これまでのインターネット利用は、パソコンやスマートフォンといったコンピュータ機器のみに限られていましたが、半導体やセンサーの技術革新により、世の中に存在する「全てのモノ」がインターネットに接続する時代がやってきています。

 オーディオ機器、テレビ、照明、冷蔵庫、自動車、電力メーター・・・など、私たちの身近なモノがインターネットに接続され、既に様々なサービスが始まってきています。

 これまでは考えられなかったようなサービスがこれから提供されてきます。

AI(人工知能)

 第4次産業革命のもう一つの大きな技術革新がAI(人工知能)と言われています。

 コンピュータの発展によりAI(人工知能)は日々人間の脳に近づいてきていると言われています。例えば近年、将棋や囲碁のプロがAIに敗れるというようなニュースを聞かれたことがあるかと思います。

 AIの発達により、大きな技術革新が行われる日が近づいています。

 AI活用の代表的なモノのひとつに「自動運転」があります。

 自動運転にはレベル0~レベル5までの定義があり、レベル4以上で運転者を必要としない完全自動運転となります。現在はレベル3(条件付運転自動化)までの技術を完成させたメーカーが出てきているようです。

 例えばGoogle傘下の自動運転開発部門「Waymo(ウェイモ)」は、昨年末2018年12月に自動運転車を使ったタクシー配車サービスを開始しています。

 実際にはまだ様々な問題点を抱えており、技術的に発展途上であるようですが、近い未来にAIは世界を変えていくのではないでしょうか。

第4次産業革命の中心となる国は?

 さて、ここまで産業革命の歴史と、これからの技術革新(第4次産業革命)について考えてきました。

 私見ですが、産業革命の中心となってきた国について考えると、以下のようになるのではないかと考えます。
 

  • 第1次産業革命・・・イギリス
  • 第2次産業革命・・・ドイツ・米国
  • 第3次産業革命・・・米国

 さて、次の第4次産業革命の中心となる国はどこの国でしょう?

 様々な背景を勘案すると、今回の産業革命も米国が中心となるのは必然の状況なのではないでしょうか。

 一節に産業革命は20年~30年続いていくと言われています。これからも技術革新により発展していく国、それが米国なのではないでしょうか。

私は米国にベットします

 以上のような背景を踏まえて、ふくりねこは自分の資産を運用する先は「米国一本」に絞って考えていきます。それが最も効率が良い方法なのだと考えています。