住宅ローン見直し

 ふくりねこは、2013年の10月に中古住宅を購入しています。当初は地方銀行で住宅ローンを組んでいましたが、2年半経過した2016年4月にソニー銀行で借り換えを行いました。

 住宅ローン返済は家計の大きなウエイトを占めており、見直しにより支払金利を抑えることは大きなメリットがあります。

 本記事は私の過去の体験談です。節約術として記録しておきたいと思います。
 

当初の住宅ローン

 中古住宅を購入した際、地方銀行から以下の条件で借り入れを行いました。

  • 借り入れ金額:2,700万円
  • 借り入れ期間:30年(360回)
  • 金利:当初優遇金利 3年固定 0.8%

 「当初優遇金利」というのが曲者で、私の場合は3年の固定金利期間が終了すると優遇が終了してしまいます。

 住宅ローンの借り換えを検討していた当時(2016年2月)は、優遇期間終了後に10年固定金利を選択すると、「1.95%」にまで上昇してしまうという状況でした。

ローン金利が上昇後の支払額

 住宅ローン金利が「0.8%」から「1.95%」に上昇すると、私のケースでは毎月の支払額が以下のように上昇することが計算して分かりました。

金利支払額(月)
0.80%84,384
1.95%99,123
増加分+14,739

 毎月15,000円近くも上昇するのは家計にとって大きな負担です。そこで借り換えを検討することになりました。

ソニー銀行を選択した理由

 ソニー銀行を借り換え先として選択した理由はいくつかあります。

  1. 団体信用保険の加入が無料。
  2. 通常の住宅ローンは手数料 43,200円と安い。
  3. 「おまかせ入金サービス」で他行からソニー銀行へ無料で資金移動ができる。(毎月他行から自動入金することで、資金がショートしない。)
  4. 繰上返済の手数料が無料。しかも1万円から返済可能。
  5. 毎月15日に翌月の適用金利が発表されるため、翌月の金利動向を見て固定金利の選択ができる。

私が魅力を感じたのは特に「5.」のメリットです。ひとまずは「変動金利」で住宅ローンを申込み、毎月ソニー銀行が発表する翌月金利を確認して、金利が反転するタイミングで「固定金利」へ変更してやろう・・・という考えです。

 2016年2月と言えば日銀が「マイナス金利」を発表したタイミングで、当時は毎月金利が下がり続けていました。「金利は今が底」と言われ続けながら、それでもまだ下がる・・・という状況が続いていましたが、私は流石に日銀のマイナス金利採用は最後の手段のように思え、銀行の収益にも影響が出る中で限界が近づいているように感じていました。

 金利が反転して上昇することになると、まずは固定金利が上昇し、しばらくしてから変動金利が上昇してくると言われていますので、毎月ソニー銀行が発表する金利をチェックしていれば「金利の底」で固定金利に変更することが可能だと考えたのです。

手続きは結構面倒だが、やる価値はある

正直なところ手続きは結構面倒です。抵当権の変更などがあるため、司法書士さんにも手続きをお願いすることになります。司法書士さんへ支払う報酬や印紙代など、銀行以外に支払うお金も必要になります。(私の記録では20万円程度だったようです。)

 また、完済しようとしている地方銀行さんの引き留めもなかなか強力でした。10年固定金利の優遇などいくつかのプランを提示された上で、最後は偉い方が登場して引き留められたりと、私のような一介のサラリーマンに何と手厚いことか・・・と驚きましたが、よくよく考えるとそれだけ住宅ローンは「銀行にとっておいしい商品」だということですね・・・。

2016年4月に無事にソニー銀行への借り換えが完了し、ひとまずは変動金利「0.849%」を選択することにしました。借り換えに掛かる諸経費の一部をローンに含めたため、地銀のローン残高に25万円ほどプラスして借り入れを行い、ローン残高は「25,300,000円」となりました。

  • ソニー銀行
  • 変動金利:0.849%
  • 月々の返済:85,164円

全期間固定への変更

 無事に借り換えが完了した2カ月後、イギリスで「EU離脱を問う国民投票」が可決した事による影響で金利が大幅に低下。7月には長期金利が「-0.295%」を付け、異常な低金利となりました。

 しかし8月に入ると金利は反転・上昇し、「-0.100%」近辺をウロウロ。ソニー銀行の翌月適用金利を確認すると固定金利が上昇していたため、「ここだ!」と思い立ち、思い切って「全期間固定」に変更しました。

  • 20年超固定金利:1.004%
  • 月々の返済:87,713円

 私には未来の金利動向は分かりません。日本はずっと低金利の状況ですので、変動の方が良い・・・とおっしゃられる方もおられるかも知れません。しかし「全期間固定」とすることで、今後いつ上昇するか分からない金利に怯えることなく過ごしていけるようになり、確実に 家計の予算編成が行えるようになったことは良かったと思います。

 ちなみに上図の赤丸が私が「全期間固定」に変更したタイミングです。(チャートは10年国債のものです。)現時点ではバッチリ底を捉えられたように思います。ソニー銀行で借り換えをしてよかったと思います。